福岡大学筑紫病院 > 病院からのお知らせ一覧 > ロボット手術開始のお知らせ
手術部長 山下眞一
福岡大学筑紫病院では12月よりロボット手術を開始致しました。これまで日本ではダヴィンチ(手術用ロボット)が導入されて10年以上が経過しており多くの施設で行われるようになっています。福岡大学病院でも最先端ロボットセンターですでに複数台のロボットによる手術が行われてきましたが、今回当院でも導入することとなりました。
ロボット手術とはロボットアームに取り付けた鉗子などの器具を外科医は離れたコンソールと言われる操作用の装置に座り、遠隔操作で手術を行うシステムの総称です。この装置は高精度の双眼モニターを覗きながら3D画像で人の指と同じように関節をもつアームを操りながら手術を行います。ロボットアームは繊細な動きが可能であると同時に手の振動がなく緻密に器具を動かして手術を進めることができます。またロボットアームは患者さんの体内では自由に動かすことが可能ですが、体内に入る部分で固定されているので傷口の痛みは軽減できるのが特徴です。しかしながら内視鏡手術(腹腔鏡手術、胸腔鏡手術など)の独自の危険性はダヴィンチも同様に持ち合わせておりますので十分な説明と同意に基づき実施致します。
ロボット手術は保険収載されているものを対象としますので、健康保険の扱いとなり、高額療養費支給の対象としても通常の診療と同様とお考えください。
当院には福岡大学病院でダヴィンチ手術の経験を有しコンソールサージャン(執刀医資格)を取得している外科医が4名在籍しており、12月より消化器外科領域(胃癌、大腸癌)で開始しています。呼吸器外科領域(肺癌、縦隔腫瘍)、泌尿器科領域(前立腺癌、腎癌)は2025年4月より開始予定ですのでもうしばらくお待ちください。